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潮風に吹かれて野外アート鑑賞
【2006年11月20日】

初夏恒例の海辺の現代彫刻展「スカルプチャー・バイ・ザ・シー(Sculpture by the Sea)」に、今年の最終開催日となった昨日ようやく足を運ぶことができました。

例年、約半月ほどある開催期間中に何度か訪れて、天気や時間帯によってビミョウに違った表情を見せるアートを楽しむのですが、あまりにも多忙で今年はほぼあきらめていたのです。が、やっぱりコレに行かなくちゃ夏は始まらない……そんな気がして、無理矢理それも大混雑覚悟で日曜日の昼間に出かけてきました。

予想通り、会場のボンダイ・ビーチとタマラマ・ビーチを結ぶ美しい海沿いの遊歩道や公園、砂浜は大にぎわいで、背景の自然を生かした野外ギャラリーには、「彫刻」という言葉のイメージを超えるユニークな作品が100点以上展示されていました。日本からは8人のアーティストが出展していましたが、海外からの作品も多数あり。行き交う人々が話す言葉もさまざまで、じっくり眺めたり、パンフレットを熟読したり、写真を撮ったり、採点したり……とそれぞれが思い思いのペースで鑑賞する姿が印象的でした。

もともとは言いだしっぺのリビングルームにボランティアたちが集まって、あれやこれやと知恵を絞って生み出した草の根のコミュニティ・イヴェントですが、たった10年でこれほどまでに発展するとは、当の本人たちも予測してなかったことでしょう。「欠かせないシドニー名物の野外イベントのひとつ」と思っているのは、どうやらわたしだけではなさそうです。

(「地球の歩き方」オーストラリア・シドニー特派員ブログ掲載)
 
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