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カズ参上で注目度急上昇!プロサッカーリーグ「Aリーグ」
【2005年11月14日】

今年8月26日、オーストラリア初の本格的なプロサッカーリーグ「Aリーグ」が開幕した。トップクラス選手の海外流出という大きな問題を抱えていたセミプロのナショナル・サッカー・リーグを大改革し、1都市1チームの合計8チームで構成される新リーグを創設したのだ。海外を拠点に活躍するオーストラリア人のプロサッカー選手は今でも120人を超えるが、Aリーグ発足時には、20人以上が自国に誕生したプロリーグでプレーする道を選んで帰国している。

(c) Middy Nakajima
あいにくデビュー戦での豪州初ゴールはならず……

このAリーグで現在トップの座をキープしているのは、我らがシドニーFC! 初代Aリーグ王者を目指してチームを指揮する旧西ドイツ元代表のピエール・リトバルスキー監督は、Jリーグでも活躍し、夫人が日本人であることもよく知られている。シドニーFCは、日本で12月に開催される世界クラブ選手権(FIFAクラブワールドチャンピオンシップ トヨタカップ ジャパン2005)にオセアニア代表として出場することが決まっており、今月8日に期限付き移籍で入団したカズこと三浦知良選手もチームの一員として加わることになっている。

そのカズの豪州デビュー戦となったのが、昨夜オージースタジアムで行われた対クイーンズランド・ロアー戦。入団会見で「スタジアムに見に来てほしい」と在住日本人に呼びかけたカズに応えるかのように、サッカーの試合としては異例の約3,000人の日本人観客が集まり熱い声援を送った。昨夜の観客動員数は1万3,030人と発表されたから、約4人に1人は日本人だったという計算になる。ちなみにシドニー在住日本人数は、ワーキングホリデーや留学目的の短期滞在者を含めて約2万5千人。実に10人に1人ほどの割合でスタジアムに足を運んだわけだ。

(c) Middy Nakajima
試合終了後、チームメートと歓談しながら観客へあいさつ

ベンチスタートは予想されていたことながら、「そろそろ出るんじゃないか」という期待でいっぱいの日本人観客の多くは試合そっちのけで、ウォーミングアップ中のカズの一挙一動に反応。途中、ローカルも交えた「KAZU」コールが何度も起こったが、結局カズが出場したのは、1-0でリードしている後半31分から。背番号21番のカズの登場に、スタジアムは大歓声に包まれた。

得点には絡まなかったもののチームは勝利し、首位をキープ。カズにとっては4度目の海外クラブ在籍だけに、チーム合流後間もない異国のデビュー戦にも経験豊富なベテランらしい余裕が感じられた。相手チームの監督は、試合後「ホントに38歳? 18歳の動きだよ」と驚きを隠さなかった。今後の活躍が楽しみである。

Hyundai A-League
Sydney FC

(「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)

 
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