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ジリジリ太陽対策は、"Slip, Slop, Slap"

シドニーは今、夏真っ盛り。日差しはジリジリと強烈に肌を焼き、日なたと日陰の気温差がものすごくある。この時期によく聞くのが、"Slip, Slop, Slap"という、紫外線対策のキャンペーン標語。「シャツを着て、日焼け止めクリームを塗り、帽子をかぶろう」という意味だ。最近は、"Wrap"(=サングラスをかけよう)も最後に付け加えられるようになった。これらを実行するだけで、体に有害な紫外線はかなり防げるのだ。

太陽と海を愛する文化が定着しているオーストラリアでは、政府と学校、家庭が協力して、小さい頃からの紫外線対策と、その習慣化に特に力が注がれている。一生に浴びる紫外線の4分の3は成人になるまでに浴びてしまう、と言われているからだ。

プール授業の前には、日焼け止めクリームの大きなボトルが回され、屋外に出る子どもたちは、広いつばのついた帽子か、首の後ろまですっぽり覆うタイプの帽子を必ずかぶる。持っていくのを忘れてしまうと、休み時間でも校庭に出してもらえない学校がほとんどなのだ。

街やビーチで、ファンキーなサングラスをかけているチビッコたちを見かけて、思わず微笑んでしまうこともある。この国では、大人だけでなく、小学生や幼稚園児にもサングラスが奨励されている。ベビーカーに乗った赤ちゃんが、ミニ・サングラスをかけているのも珍しいことではない。

一年を通してアウトドア天国のシドニーだけれど、この時期には、外で過ごす機会がさらに増える。ほかの国から来た人はついつい忘れがちだが、オージーにならって、大人も子どもも"Slip, Slop, Slap"をお忘れなく!
 

(「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)
 
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