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日々の食卓にこの一本!消費者のためのワイン品評会
【2008年3月7日】

EU(欧州連合)の認定を受けているワイン品評会「シドニー国際ワイン・コンペティション(Sydney International Wine Competition)」の授賞式が、3月1日にシドニーのシャングリラ・ホテルで行われました。

国際的なワイン品評会が世界各地で開催されている中、このコンペがユニークなのは、ワインそのものだけではなく、料理との融和性を重視した最終審査が行わること。日々の食卓に並べるワイン選びの参考となる実用的なワイン品評会として注目を集めており、今年で27回目の開催を迎えました。

全14人の審査員のうち、オーストラリア人は6人だけで、残りはアメリカ人、イギリス人、イタリア人、南アフリカ人、シンガポール人、ニュージーランド人……といった顔ぶれ。4人がワイン業界における最高水準の資格マスター・オブ・ワインの称号を持っています。


2008年の審査員の面々

例年15〜20ヵ国からエントリーされた約2,000点のワインから、約10%がブルー・ゴールド受賞ワイン(Blue-Gold Award Winner)として選出され、上位100位までのワイン、つまり約5%がトップ100受賞ワイン(Top 1OO Wines Award Winners)の栄誉に輝きます。ちなみに、2008年のトップ100のうち、3分の2はオーストラリアのワイン。残りはフランスやイタリア、ニュージーランドのワインが選ばれています。

今年も24の部門別トロフィー(Trophy Winners)が発表された中、最高峰であるジョイ・レイク・メモリアル・トロフィーを手にしたのは、南オーストラリア州にあるピーター・レーマン(Peter Lehmann)社の‘マーガレット’バロッサ・セミヨン(2002年)で、計3部門のトロフィーを同時に獲得しました。ちなみに、このワイン、セラードアを訪れれば、誰でもA$28(約2800円)で購入することができ、コスト・パフォーマンスという観点からもバツグンです。


‘マーガレット’バロッサ・セミヨンのラベル

ピーター・レーマン氏は、国際ワイン&スピリッツ・コンペティション(IWSC)のワイン・メーカー・オブ・ザ・イヤーや、国際ワイン・チャレンジ(IWC)のトロフィーを含む国際的な数々の賞を受賞している実力派の醸造家。シラーズやリースリングなど、ほかの種類でも高い評価を受けており、バロッサの男爵(Baron of the Barossa)という異名も、よく知られています。同社の一部ワインは日本でも入手できるようなので、ぜひ食事とのマリアージュを楽しんでみてください。

シドニー国際ワイン・コンペ(Sydney International Wine Competition)受賞ワイン

(「地球の歩き方」オーストラリア・シドニー特派員ブログ掲載)
 
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