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世界ランキング5位のレストラン「テツヤズ」の予約は正攻法で
【2007年9月17日】

前回の記事(ベストセラーのグッド・フード・ガイド2008年版のおすすめレストランは……?)では、あっさり、「ぜひその実力をお試しあれ!」と言いましたが、シドニーの3ハッツのレストランは、日にちがせまってから「思いきって食べに行ってみよう」と決断しても、予約が取れないこともしばしばなので、ご注意を。

特に、最優秀レストランに輝いたTetsuya'sは、「予約の取れないレストランNo.1」じゃないかと揶揄されるほど。イギリスの業界紙“Restaurant Magazine”による世界のレストラン・ベスト50でも、2005年は4位、2006・2007年は2年連続で5位に選出されて、アジア・オセアニア地区ナンバー1として、世界的にも知名度に拍車がかかり、Tetsuya'sで食事をするために、海外からわざわざプライベートジェットでシドニーを訪れるビジネスマンやセレブがいるとまでいわれています。

先日は、オーナーシェフの哲也さんが一つ目の前菜、ブロン・リコルドのアルマンド・ペルクオコ氏が二つ目の前菜、ベネロングのギローム・ブラヒミ氏がメイン料理、マークのマーク・ベスト氏がデザート、とオーストラリアを代表するシェフが協力して、オーストラリア前立腺がん財団の資金調達のためのガラディナーが開催されました。料金はA$450! この夜集まったゲストは総勢340人で、オークションの売上や寄付を合わせてA$140万の資金が集まったのだそうです。


ガラ・ディナーで4コースを提供したオーストラリアを代表するセレブシェフ

あのトム・クルーズでもTetsuya'sの予約が取れなかったという話はあまりにも有名ですが、先般シドニーでAPECが開催されていた時には、グッド・フード・ガイドの編集者が「ブッシュ米大統領もシドニーの住民と同じくTetsuya'sの予約が取れなかった」とコメントしたことが地元紙に掲載されていました。

以前哲也さんから直々に教えていただいたシステムだと、予約は早ければ早いほどいいというわけではなく、予約受付開始日(1ヵ月前または2ヵ月前)の電話受付オープン前に朝イチで届いているFaxから順番に処理されるため、タイミングを合わせてFaxで予約すれば、かなりの確率でOKになりますよ、というお話でした。

が、残念ながら今はそういうわけではなくなってしまったようで、鬼が笑いそうですが、すでに来年の予約が受け付けられているのだとか……。ぎりぎりになってからダメモトでキャンセルを狙うのもアリですが、正攻法は、Tetsuya'sのウェブサイトにあるFax予約フォームをダウンロードして、コメント・リクエスト欄に希望日が満席の場合の日程の幅をなるべくたくさん書き込んで早めに送る、ということになりそうです。英語での会話がOKなら、電話予約すればその場で回答がもらえます。ほかには、JCB海外とっておき予約サービスのようなクレジットカード会社のレストラン予約サービスを利用するというテもありますね。

ちなみにTetsuya'sの食事メニューは、フランス料理と和食が融合した懐石風の10コース(A$195)のみ。料理に合ったおすすめワインが1皿に1杯ずつ楽しめるワインコース(A$90)も用意されています。わたしが訪れたときはたっぷり5時間以上もかかり、店を後にしたのは日付が変わりそうな時間で、名実ともにシドニーの食をリードするTetsuya'sに一同感服しながら酔いしれる夜となりました。

「何ヵ月も先まで予約が埋まっている」とウワサされているため、シドニー在住者でさえ、最初から諦めている人も少なくありませんが、トライしてみる価値は大アリです。

(「地球の歩き方」オーストラリア・シドニー特派員ブログ掲載)
 
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