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オリンピック閉幕……
【2000年10月8日】

史上最大規模の花火を一目見るために閉会式が始まる何時間も前からオペラハウスに集まった人々
終わってしまえば、あっという間だった今世紀最後のオリンピック。閉会式では、型通りの挨拶や式典もちゃんと(?)行われたものの、最後には、各自が思い思いに心地よくリズムに身体をゆだねる大ダンスパーティー会場と化していた。

日本のマスコミの中には、オリンピック・ホリデーと誤解して報道したところもあったが、閉会式翌日の10月2日は祝日のレイバー・デー。明け方まで続いた「最後のドンチャン騒ぎ」で出たゴミは140トンにもなり、昨年末のミレニアム・パーティーの記録を塗り替え、これまた史上最大だったそうな。

大会期間中には笑顔と親切があちこちに溢れていて、お世辞抜きでシドニーの雰囲気は今までで一番素晴らしかった。「やればできるじゃない!」と思ったのは、決してIOCのサマランチ会長とわたしだけではなかったはずだ。

アスリートたちの凱旋パレードが国内各地で繰り広げられている。シドニーでは、今回のオリンピック運営に多大な力を発揮して、草の根レベルで大会を成功に導いた4万7千人のボランティアのパレードも行われた。州首相が胴上げされるなんて、後にも先にも初めてのことじゃないかと思う。

こうして、2週間余りに渡って繰り広げられたお祭り騒ぎは幕を閉じた。非日常的な大イヴェントが終わり、ぽっかり穴が空いてしまったような雰囲気が街中には漂っている。「終わったねえ。」という挨拶を何度聞いたことだろう。世界中からの訪問者に披露した「フレンドリーで素敵なシドニー」が今後も維持されることを願ってやまない。

(「地球の歩き方」ホームページ・シドニー特派員レポート掲載)

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