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カンタス航空グループ、日本路線の見直しを発表
【2008年6月16日】

ちょこっとオーストラリアをルスにしている間に、カンタス航空グループが国際線サービスの大規模な変更を発表しました。燃料費の高騰による収益の悪化がその理由。これほど大きな運航計画の見直しが行われるのは、観光客が激減したSARS騒動以来のことです。

国内線や北米路線でも、一部廃止や減便、席数削減といったコスト削減のための措置が取られているのですが、あいにく影響がもっとも大きかったのはアジア路線。このままだと年間1億ドル(約100億円)超の損失の可能性があるとされる日本路線は、今年9月に東京〜メルボルン便が廃止となり、東京〜シドニー便が週9便から週7便に減便されることになりました。

傘下のジェットスター航空が運航する名古屋〜大阪〜ケアンズ便も12月に運休となるため、それまでにほかの航空会社が参入しなければ、中部国際空港(セントレア)からはオセアニア地域への直行便がなくなってしまうという事態に! ジェットスターの進出によって、「各自が必要なオプションを必要なだけ購入する」というLCC(ロー・コスト・キャリア)の概念が、日本にもぼちぼち浸透しはじめていただけに、今回の運航計画見直しは何だかとっても残念な気がします。ちなみに、ジェットスターが縮小計画を発表したのは、2004年の設立以来初めてのこと。

一方、今回の動きを受けて、とうとう成田空港へもジェットスターが乗り入れを開始することになります。今年12月からは、東京〜ケアンズ便がカンタスから移管されて週7便の運航となり、新たに東京〜ゴールドコースト便(週5便)が就航することも明らかになりました。

カンタスグループは、日本〜クイーンズランド州路線に週1万1,500席以上を確保した、と強調していますが、名古屋発着便がなくなり、東京発着便の到着地も一部ケアンズからゴールドコーストへシフトしたことで、今後の旅行商品にも多大な影響が出そうなようす。今回は触れられなかった東京〜シドニー便の行く先も気になるところです。はてさてどうなることやら。

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(「地球の歩き方」オーストラリア・シドニー特派員ブログ掲載)